100日blog〜32日目
私は職場近くに駐車場を借りている。
冬になると出入りの激しい駐車場は雪が崩れ、とても足下が悪くなる。
今朝は気温も少し上がり、運転中から、今日は危ないだろうな・・・と感じていた。
着くと、お隣の車が見えた。様子がおかしい。どうやらはまってしまっているようだ。
バックで駐車するため、斜めにした状態で、動かない。
私はいったん車を近くに停め、
「大丈夫ですか?押しますね?」
見事に前輪が両方、むなしく空回っている。
思い切り押しても、ビクリともしない。
何度か試してみても、だめだ。
「すみません、もう、停めてください」
私のスペースは、彼の車があっても、なんとか駐車できる。
確かにもう出勤時間だ。
見ると、遠くから応援がきている。今朝は同じように何台も動かなくなっていたのだろう。
「力になれずにすみません」
「いいえ、本当にありがとうございます」
彼の車を避け、運良くはまることなく駐車できた。
「すみません、ありがとうございました」
恐縮する彼に、逆に申し訳ないと思いながら、その場を後にした。
そういえば、もう2年もここを使って、もう何度も彼を見かけているのに、話をしたのは初めてだったな・・・。
年の頃は30代後半だろうか。いつもスッキリとスーツを着こなし、清潔感の溢れる、デキる営業マンといったところだろう。
会社に着き、着替えながら先輩に、今朝こんなことがあったんですよ、と軽く話のネタにしたくらいで、後はいつもの、同じ仕事の繰り返しだ。
面白いことなんて何もない。
気だるさを感じたまま、1日が終わる。帰宅ラッシュで混み合う駅を足早に駆け抜ける。
愛車が見えてくると、ほっとした気持ちになる。
でも、今日は何かが違う。
ワイパーに、小さな袋が引っかけられていた。
近所の有名な洋菓子店のものだ。
見ると、名刺が添えられており、達筆な字で、
今朝の謝罪と、お礼が書かれていた・・・。
惚れてまうやろーーーーーー!!!!!!!!
終わり。
さてこのお話、ホントか妄想か、どっちでしょうか・・・・?
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